落ち着きがない

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①   人の話を聞く力が弱く、運動能力が高い場合

★1歳を過ぎて、歩き始めると元々持っている高い運動能力を発揮して、すごい勢いで走り始め、動き回ることが全てで、それ以外のことに注意が向いていない状態です。

元々持っている高い運動能力を発揮させ、達成感を十分感じる活動をしっかりしながら、トーキングカードでカードを選択するなど、ことばを聞いて活動することを強化していきます。そうすると、短期間で人の話に注意を向けるようになって、言葉を理解し、発語が多くなってきます。会話能力が発達するのと比例して、落ち着いて行動できるようになります。

 

②   若干の多動さと協調性が弱いなどの行動特徴を合わせ持つ場合

★自分の思い通りにならないと癇癪をおこす。

★待つことが苦手である。

★自分中心で、相手の状況や気持より自分のやりたいことを優先することが多い

★人の話を聞かない、聞く前に行動しているが多い。

★行動が粗暴で人に対して丁寧さに欠ける

 

基本的に、人の話を聞く力と協調性の弱さが問題で、それらを強化していく指導が必要となります。人の話を聞く力の指導は上記の例と同じになります。協調性の弱さは、大人との協力関係を築きながら、グループ指導の中で、同じ活動を体験し一体感を感じ、競争するとか、ぶつかり合う中で切磋琢磨し、自己主張をしっかりしながらも、相手にもゆずれるようになって協調性が発達していきます。

☀あまのじゃくで、母親の言うことと反対のことばかりするお子さん 事例

 

③   脳の機能障害で、注意欠陥多動症候群(ADHD)が疑われる場合

★多動で、じっとしていられない、待つことが苦手である。

★衝動的である

★注意力が弱い

2~3歳頃は、とにかく動き回っていてまとまった遊びになりにくいですが、年少ごろからは道筋の決まっている活動はよくやるようになります。しかし、いろいろな刺激に惹かれやすいのでふざけることが多く、相手の状況を無視して衝動的に動くことが多いので、危険な事も多く、叱られることが多くなってきます。そこからの、二次的障害が生まれ、反抗的になることもあります。多動さや衝動性は脳の機能障害から生じているので、そのことを改善するというより、それらの症状は持ちつつ、その他の発達が(言語能力や社会性など)きちんと進んでいくことが重要です。そのための配慮として、道筋が決まっている設定や待つ必要がないように一斉に出来る設定を工夫する、1人が後について外れた行動が多くなるのを時々そおうと誘導して修正する、一貫してやわらかい優しい声かけをするなどの必要があります。注意力が弱い場合、何かに注意を向けなければならない場面で「○○ちゃん準備いい?」と声かけて、どんなタイミングで注意するか気付かせるのも効果的な事があります。