自閉症のお子さんの独特の認知の仕方が影響して、大きな集団の中の雑多な情報を自分でコントロールできず、幼稚園を登園拒否し、少人数の通園施設に変わったら、活き活きと通いようになったこだわりの強いお子さんの例
j君 初診時4歳0カ月
Ò 来所時までの経過
通所している他児の保護者からの紹介
病院で自閉症の診断を受けている。
初診時の様子
2~3語文で話す。
初診時行動の様子
提示された課題をすぐやろうとしないが、しばらく拒否した後で、やり始める。
初診時所見
自分が納得しないと、始めない。自分の思った通りにやろうとする。
Ò 指導の経過
2ヶ月間月4回個別指導をする。提示して本人が拒否すれば、すぐ別の課題を提示するやり方で指導する。徐々にこちらの提示した課題で応じることが増えてくる。その後、3人のグループ指導を月4回実施する。その間、初めての活動だと躊躇してやらないがしばらく他の子がやっているのを見ていて、何回か後には自分からやりだすこともあった。また、活動に使用する物(箱車や紐の色など)やローラースケートの順番、やりたい活動(お山にするかジャンプにするか)が他の子とかちあって、こだわり他の子に全く譲れなかった。なるべく、本人の言う通りにすぐするようにした。また、本人が弟に先にやらせることが多く、その通りにすると納得して本人も機嫌よくやることが多かった。それらを繰り返して、5歳7カ月の時は、他の子にも随分譲れるようになってきた。
保護者の感想
Ò 4歳0カ月の時、キッズコミュに来た時は物や順番をゆずれなかったが、ここで指導を受けて、5歳7カ月の時は他の子に譲れるように変わってきました。ここで指導を受けて、協調性が出てきたことがとてもよかったです。