Instagramで最新情報を発信中です!
ぜひご覧ください。
療育方針
1.経験に基づく療育の理論・成り立ち
40年間に積み上げてきた豊富な活動内容の中から、目的操作的活動、全身を思いっきり使う活動、人の話を聞いて答えたりするコミュニケーション活動、他児と一体感を味わう共同活動など、それぞれの子ども達の発達状態に合わせて、一回の指導時間の中にできるだけ集中した状態を作るために次々に課題を変えるようにして、いろんな側面の活動を組み込んで指導しています。
それらを全部合わせて味わう満足感(違う側面の達成感がいくつもいくつも足し重ねられて快適な気持ちが頂点になっている状態)が子ども達にとってかけがえのないものように思われます。
これらの快適感情をどれくらいたくさん味わったり、身体をしっかり使い切ったりすると、本来、遺伝子に組み込まれていて、成長へ向かおうとする本能を刺激して、潜在能力が発揮され、脳の全体的活性化が進み(いろいろな部位の神経細胞が活性化され繋がりやすくなる)全体発達が促されていくのではないかと思われます。
2.少人数グループ指導
大きく身体を使う活動を他児と一緒に行うと一体感を味わったり、競争したり、年長児では他児との役割交代や駆け引き遊びを行うと本当に夢中になって、切磋琢磨してお互いがすごく影響し合えることがよくわかります。グループ指導の重要さが分かるとともに難しさもたくさん経験することになります。
1人が活動している時,他の子たちは待っていなければいけない状況になると、待つことが苦手な子どもは、途端にやる気をなくしたり、いたずらを始めたりします。そこで、全員が一緒にできる活動の設定が重要になります。ホワイトボードを使ったり、ジャンボマットを使ったり、長いベニヤ板を使うことで全員が一斉にできることが多くなりました。トーキングカードも同様です。
待たないでも一緒にできる設定の他にもグループ指導の難しさはたくさんあります。理解力が似ている子ども達を合わせてグループ編成をするのですが、子ども達の間で興味があることや得意なことが違っていたりするので、どの活動をやっていったらよいかいつも迷うことが多いです。
苦手なものは参加しなくても見ているだけでも良いことにしてもらって、一時期、3分の1ぐらいしか参加できなくても、その3分の1を思い切り他児と楽しめればよいと考えています。それでも他児との一体感は子どもにとって大事だと思えるからです。その内、参加するものが多くなっていけばと思います。
3.保護者同席
指導室の空間に保護者も同席して、共に行う共同療育を行っています。こどもたちが一体感を味わって盛り上がっていると、保護者も一緒になって喜び合っています。この親子間での気持ちのわかり合いが家庭での生活の中でも生かされているように思われます
外れたり、課題を拒否したりした時、そうなっている理由を保護者と一緒に考えて、課題を変えたり、接し方を変えたりして一緒にできるようになるまで待ってあげたりなど、常に相談しながら行っています。
なぜなら、ずっと育ててきている保護者が子どもの気持ちを一番分かることが多いからです。また、保護者にとっても、スタッフや他の保護者の声掛け方、接し方が参考になることも多いように思われます。
4.独自教材の開発
コミュニケーション指導プログラムカード



ことばの理解や発語の促すための教材をいろいろ探していた時、ソニーが出していた英語学習用のトーキングカードとプレイヤーがあり、それを子ども達に試してやってみると、とても興味を示したので、内容を変えれば、指導に使えると思い、カードの絵と音声を録音して、自己製作しました。



最初は、子ども達が興味を持ちそうな、キャラクター・乗り物・動物・日常生活動作の単品ものから作ったのですが、選択ができるようになったり、発語も出てくる子がいてよかったのですが、2語文3語文とかの発語を促す指導に使える内容が必要になってきました。



2語文・3語文へと言語の生成がどのように進んでいくのか、はじめよくわからなかったのですが、子ども達が日常生活の経験の中から掴んできているであろう認識をベースに絵の内容を考えた方がよいのではないかと考えて、前後関係の認識をベースにした、先行・後続、先行・後続・展開、用途、1日の流れのストーリーを作りました。以下のようなストーリーになります。



これらのカードを使って理解や表現を促す中で、子ども達が生活体験の中から掴みつつある知識や認識がどの程度進んできているかもある程度わかりますし、子どもが発語しやすくなるためにどんな足掛かりの言葉かけをすると、子どもの方から次の発語が出てきやすいかなどがよくわかってきました。
また、絵があってそれに合った音声が流れてくると、子ども達はすごくカードの方を見ようとします。それなので、2人3人4人と他の子と一緒にやっても、全員そちらの方を見ていることが多くなります。
トーキングカードを使えばグループ指導でことばの理解や表現を促す指導がよくできます。同じものを一緒に見れば、同時着目が成立して、内容の理解も同時にしていることが出てきやすくなります。
しかも、他の子が話しているのを聞いて、自分も同じように話したくなることが多いです。また、順番に行うことで、自分が選択したり話したり、他児が選択したり話したりする時は聞いていることも徐々にできてきます。




その後も、子ども達の指導の必要に応じて作ったのが、反対動作、主体・対象・動作、成功失敗などのストーリーで、それが以下のようなものです。










その後、「今日は雨が降ったから外いけないね」などの複文の指導にどんなものがよいか考えている時に、子どもがすごくよく体験していて、強烈に因果関係を意識するのは何だろうと思っている時、いたづらしてお母さんに怒られることではないかと思って、怒られシリーズを作りました。同じように、ややフィクションではあるけれども、危機一髪シリーズを作りました。それが以下のようなものです。










前後関係から、因果関係に進みつつある子ども達にこれらのストーリーのカードを使って指導すると、かなり衝撃的だったようで大変面白がりました。
そこまでのストーリーを合わせて、学研より商品化されることになって、コミュニケーションプログラムカードとして売り出されていました。しかし、その後、テープレコーダーが使われなくなって磁気テープを製造する会社が少なくなって、廃刊となってしまいました。





4枚以上の長いストーリーになってくると、グループで指導している場合、1つのストーリーを順に1枚づつ話してもらって、みんなで物語のストーリーを完成させるようにしています。それは、みんなで物語を共有することになり、人が話している時は聞く練習になります
いろんな物語で指導していると、どんどん覚えてしまって、もっと違うストーリーはないのかと要求する子ども達が出てきます。それに応じていろんな物語を作ってきていますが、きりがないので、トーキングカードの指導は終わりにして、考えて話す練習へ移行しています。


ホワイトボードの型はめ

通園施設に勤めていた時代に子ども達がよく取り組んでくれる活動や教材がなくて、苦しんでいた時、ふと閃いて机の上でやる型はめよりホワイトボードに磁石のついている木の枠をつけて、枠にぴったり合う木の形のものをはめに行くのが面白いのではないかと思いました。その当時は、アフォーダンスの考えなんか全く知らない時でしたが、座ってやるより、立って、歩いて行ってやった方が絶対面白がるだろうと思ったわけです。
ちょっとした単純なことでしたが、結果はすごくて、子ども達はとても面白がりました。これはいいということで、電動糸鋸を使って木の枠や形を何度も作って、今、200枚以上あり、初期の指導に貴重な教材となっています。そして、物の名前の理解にも大変役立っています。
5.身体をしっかり使った活動をするために、組み立て式の状況設定を作る
ジャンボマット、長いベニヤ板、ソフトブロック、巧技台、柔らかいマット、巧技台などを使って、登ったり、ジャンプしたり、高いところを走ってジャンプしたり、全身をしっかり使えるような道具の設定を組み立て式で行っています。




