ことばの発達の遅れ

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Ⅰー① 語のみの遅れ

☀ 母親の言うことはよくわかるが、2歳過ぎても、発語が無いか少ない →事例

キャラクター・乗り物・動物・日常生活動作のトーキングカードを使って発語を促していきます。

最初は指示されたカードを選んで持って来て、指導者が「これは?」と聞いて発語が出なくてもすぐ「○○だね」と

言ってプレイヤーにかけていきます。するとそのカードの絵に関する音やことばが聞こえてきます。

何度もイメージした物にことばがセットになって、段々自分でもイメージしたことをことばにして言ってみたくなります。

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その他に、様々な運動的な活動を一緒にやって、活動の共有意識を高めていきます。

そのことで、湧き上がって来る感情が溢れたり、イメージがことばになって溢れてきたりします。

 

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2~3歳の間に、来初され、発語が全くないか、少なかったお子さんが1年後には3語文以上で話すようになった例は

たくさんあります。

最初に何ヶ月か個別指導して、それからグループ指導にすることが多いです。

 

Ⅰ-② 内気な性格特徴を合わせ持つ場合

☀ 人見知りが強く、母親から離れられない →事例

☀ 人前で緊張し易い →事例

☀ 慎重な性格で失敗を怖がる

☀ おとなしい性格で乱暴な遊びを怖がる

☀ 大声ではしゃいだりすることが少なく無口である →事例

ことばの発達が遅れているお子さんの中で、上記のような性格特徴を併せ持つお子さんも結構いらっしゃいます。

それぞれの性格に合わせて指導することになりますが、人見知りが強かったり人前で緊張し易いお子さんの場合、

挨拶とか面と向かって質問されるのが苦手なので、指導者と子どもの間に机とか物を介して目の前の物の操作的活動を

させたり、目標に向かって行く活動などから指導した方がよいです。

トーキングカードなどで質問したりするのはかなり話すようになった段階で入れていった方がよいです。

個別指導で先生や活動内容などに慣れてきたら、少人数のグループ指導を行います。人見知りが強い場合は2人ぐらいから、

徐々に増やしていった方が無難です。

 

 

Ⅰ-③ 協調性が弱いなどの行動特徴を合わせ持つ場合

☀ 好きなおもちゃや機械類ばかりに目が行って、人に合わせて遊ぶのが苦手である →事例

☀ プライドが高く自分が優位でないと気が済まない →事例

☀ あまのじゃくで人の言うことと反対のことばかりする

ことばの発達が遅れているお子さんの中で、上記のような性格特徴を併せ持つお子さんも結構いらっしゃいます。

好きなおもちゃ類ばかりに目がいって1人で遊ぼうとする場合、それを止めるというより一目でやってみたくなるような

課題を提示して出来たらすぐ褒めるのを繰り返していきます。

ホワイトボードの型はめ、ベニヤ板の阪のビー玉ころがし、ボールころがしなどです。

トーキングカードは指示に従うのがかなり苦手な場合、机の上で2~3枚の選択から始めたり、持ってくるのにすぐ飽きて

他へ行こうとする時は後について介助しながらやったり、少しだけにしたりする必要があります。

それから、階段登ってバケツにボール入れてバルーンに乗って母親に飛びつくなど、一連の流れのある目的活動の中に

大人と協力動作があるような活動を入れていきます。

そのようして、人と一緒に活動をした方がもっと楽しいことに気付いていってもらいます。

プライドが高く自分が優位でないと気が済まないとか、あまのじゃくで人の言うことと反対のことばかりするお子さんの場合、

こちらが提示した課題に抵抗することが多いです。

「じゃこれは?」「じゃこれは?」と乗りそうなことを次々に提案していきます。

それでもやらず別のことを始めたら、子どもが思いついたことにすぐ応じてそれをやったりします。

本人に合わせて遊ぶことを多くして、徐々にこちらのやりたいことも提案していきます。そういうことを繰り返していくと

次第に本人がやりたいと言い始めたことも入れながら、こちらが提案した課題を続けてやれるようになっていきます。

そうして、いつの間にか人に合わせられるようになっていきます。

 

 

Ⅰ-④ 理解力の発達の遅れを伴う場合

状況判断、ことばの理解、予測力、運動など全体的発達の遅れがあって、発語も遅れている状態です。全体的発達を促しながら、発語を促していくことになります。

事例

発達支援事業の療育で、お子さんの全体発達を支援していきます。